塾の高校向け志望校説明会で神戸高校の総合理学科について教頭先生が説明に来られると聞き私が最も希望していたので参加しました。
兵庫県公立高校で偏差値が一番高い学校(総合理学科 偏差値77)です。昔から進学校としても知られている有名な難関公立高校です。
ですが、息子は乗り気ではありませんでした。
教頭先生は校歌を流していらっしゃいました。私はパンフレットを見て校舎も歴史を感じさせる雰囲気の懐古な建物で素敵だなあと思ってページをめくりながめていました。
親としてはこの高校を第一志望校として選んでいました。
先生の説明が始まりました。「我が校は歴史ある学校です。総合理学科は勉強が出来る生徒も多いですが、部活動も盛んで文武両道な環境です。国からも運営費交付金をいただいており、そのような環境で夏には国立大学のゼミを体験出来たり、学校でも研究に取組めたりと、普通の高校では体験出来ない事も我が校では体験出来ます。」とおっしゃっていました。

と思ったので、云々と頷いて聞いていました。
また「我が校は体育にも力を入れており、入学後は登山、冬は耐寒マラソンも実施しています。」とおっしゃっていて、私は息子が運動不足なのでぜひここで鍛えてもらいたいと好意的に受け取って聞いていました。
急に息子はゲンナリした顔で先生の話を聞く事に集中がなくなったのか、下を向いてパンフレットをテキトーにパラパラめくって流し読みを始めました。私はこんな貴重な大事な機会なのにと思いましたが、注意するのを我慢して聞いていました。
「東大、京大を目指している生徒さんは他所に行ってもらった方がいいですね。うちの学校は部活動にも頑張って欲しい学校なので。」とおっしゃって、一瞬

と思いましたが、先生の話に夢中で云々頷いて聞いていました。
先生の説明が続き、「・・ですね〜、それで◯◯甲子園で灘高に勝ったんですよ〜。」と嬉しそうにおっしゃっていました。

と私は、この高校に息子を行かせたくなりました。
そして説明が終わり、質疑応答の時間を経て終了しました。
帰宅途中に、


と話していました。

と言っても、息子は以前から志望校ではなかったのでこの高校は行かないと決心していました。
私の母は国立教育大学を卒業後、中高一貫私立女子校の数学担当でクラス担任をしていて姉も大学で教員の免許を取る為、教育実習を指定の中学校か高校でしていました。
母や姉に「国立大学附属の小学校、中学校とか高校とかどう?」と昔聞いた事があります。
母は「国立大学附属の学校は、教師を目指す若い先生の為の教育実習の場なのよ。だから、受験勉強とかそういうことは教えないからね。普通の公立の学校とすごく違うかというとそう変わらないよ。お母さんも教育実習で教えた事があるから。ただ先生が授業内容を研究で深く追求したりするから、じっくり学んだりということが出来るとは思うけど。」というので、姉にも聞いてみたら、「国立の附属学校にそういう事を求めるのは違うからね。」と言っていました。
国立大附属高校は人気が高く、素晴らしい学校だと思われていますがリスクもあります。国立大附属は公立や私立進学校のような大学受験のための講習や補習はありません。そもそも国立大附属は進学校ではありません。授業は先生や教育実習生が教育理論を試す場でもあります。
引用元:国立大附属高校ならではの教育と進学のメリットと注意点|[高校受験] All About
神戸高校は国立大附属ではありませんが先生が「東大京大を受ける人は他所に行った方がいいですね。」と言ったのは、「うちの学校は最難関大学受験に特化した授業や教育の場ではありません。」という意味かもしれません。
私はこの高校を「勉強以外に体験できる教育の場」として教育理念や先生の説明された「学校としてのあり方」に共感したので何度か息子に強く薦めたのですが首を縦に振らないので諦めました。