タモキシフェン終了からあっという間の2年間が過ぎた術後7年目の乳がん検診の日
一年に一回恒例の乳がん検診の日がやってきました。
今年で術後7年目を迎えます。
私のかかりつけの病院では患者側が一年に一回検診を受ける日を決めて予約するシステムになっています。
なので最初の方は先生指定の5月だったのですが、6年目から私の気分で6月にしています。
朝一番からしばらくの時間は病院が混むので、いつも私は10時すぎくらいに予約を入れています。
そして夫の運転する車で病院へ行ってるので必然的に土曜日受診になります。
病院に到着して、しばらく自分が呼ばれるのを待ちました。
この日も割と患者さんが待っておられました。
マンモグラフィー検査を受ける前に右胸の痛みを看護師に告げておいた
1時間ほど待っていると、マンモグラフィーの検査でレントゲン室に呼ばれました。
その際に看護婦さんが「何か変わった事とかなかったですか?」と聞かれたので「ここ数年から急に手術した方の胸が時々痛むんです」と言うと「そうでしたね?確か3月にその理由で来られていませんでしたか?」と看護婦さんが答えて来ました。
はい、今年の3月ごろに右胸が痛くて来ました。その時からもいまだに時々痛むんです、でも痛くない時もあってなんだかモヤモヤするんですよ。
私は看護婦さんに右胸の違和感を伝えておきたくて、どう言えばわかってもらえるのかと言葉を選びながら胸の痛みの説明をしました。でも3年前にあった痛みとは少し違う痛みの強弱なのです。
「先生にお伝えしておきますね。ではこちらの前でお待ちください。次呼ばれたらレントゲン室でマンモグラフィの撮影をしますので中にお入りください」と看護婦さんはそう言って別の場所へ行かれました。
レントゲン室の前で待っていると、中から「いたっ」と大きな声が聞こえてきました。
私も手術した方の胸は機械で挟まれるととても痛いので、マンモグラフィーをする時は不安になります。
でも検査をしておかないと見逃す事だけは避けたいので、我慢して毎年受けています。
検査を済ませた方が中から出てきて、次は私です。
「巣ごもりさん、どうぞ」と検査技師さんに呼ばれてレントゲン室へ入りました。
メガネやネックレスなども金属類は全部外して検査を受けます。
「痛かったら言ってくださいね」と女性の技師さんに言われて右側は痛みに耐えながらなんとか両方の撮影を終えました。
超音波検査技師さんはその場で検査結果を個人的に話してくれるので嬉しい
そして次はエコー(超音波)検査です。
マンモグラフィーで見えにくい部分を見るためにするようです。
検査技師さんは女性なので、私は胸のことなど聞きやすくていつも仰向けに寝て検査を受けている時、乳がんの事についてさりげなく質問したりしています。
技師さんの手がふとある場所で止まったら、つい何か見つかったんだろうかと不安になりますが先生に見せる写真を撮るために最低2枚ずつ両胸と両脇の写真をとるようです。
「今回も問題ないようですよ」とおっしゃってくれたので、私は嬉しくなり「でも、右胸が時々痛むんですよ」と伝えると「胸が痛くて来院されたりとかよくありますね。強い痛みでこられた方は乳腺症だったりしてました。巣ごもりさんの場合はホルモンの関係もあるんじゃないですかね。ホルモンバランスが崩れてくると痛みも出て来たりもするそうですしね」と技師さんはアドバイスしてくれました。
この後は先生の触診とマンモグラフィー結果はどうだったのかと言う診断を受けます。
マンモグラフィーの結果、そして胸の痛みについて先生に聞いた
首の周りのリンパと胸を見ていきますね。
先生は一つ一つ確かめて「触診は大丈夫ですね。マンモグラフィーとエコーも見ましたが異常はありません」と明るい表情で先生は答えてくれました。
1年前から時々痛むようになった右胸の痛みについて
私は右胸の悩みを聞きました。
「右胸の痛みがランダムにくるんですけど、いつも痛いわけではないんです。でも手で押すと痛い時もあるし、かといって押しても痛くない時もあって。朝起きた時なんか右胸の存在がわかる痛みがあります」とかなり具体的に痛みの状態を説明しました。
すると先生は「放射線の影響もあるかもしれないですね」と言って、「痛みの治療について」説明してくれました。
先生は「胸の痛みがホルモンからくるものなのか、放射線照射による影響(数年経過後)なのかそれとも手術の傷跡によるものなのか、どれかを特定することは大変難しい事です。痛みが酷くて耐えられないとかずっと強い痛みが続いて治らないのであれば、骨シンチの検査を紹介しても良いと思いますが、今回の結果や巣ごもりさんの痛みの症状を聞くとどうかなと思いますけどね、どうされます?骨シンチしますか?」と私に聞いてきました。
痛くない時もあるのでやめておきます。
そして血液検査は薬を飲まなくなったのでしなくても良い私なのですが、健康診断を長年受けてないのでその代わりとして今回も血液検査をしてもらうことにしました。
次回血液検査の結果を聞くための予約を済ませて、診察は終わりました。
マンモグラフィーとエコーの検査結果が異常なしとわかると、ほっとして気持ちが緩みます
血液検査を受けるつもりだったので、朝から何も食べてなくてお腹が空いていました。
帰りは大好きなパンを3つ買って自宅に帰りました。
無事に検査が終わるとほっとして普段食べたかったものを食べたくなってしまいます。
一年に一回、自分の運命を知らされるこの瞬間をいつまで続けないといけないのかなと一瞬思いましたが、来院されて治療を受けておられるご年配の方も結構いるので、やはり定期検診は何年経っても必要なのかもしれないなと感じました。
血液検査の結果を聞きに行きました
1ヶ月後に血液検査の結果を聞きに行きました。
診察室で先生を待っている間、ふと診察室のPCモニターの画面に映し出されている画像をボーッと見ていたら一部の患者さんの年齢がずらっと並んでいて、40代から60代までの中高年層でした。一人だけ30代の方、そして80代の方が2人いました。
しばらくして先生が来て検査結果の表を見て教えていただきましたが、少し貧血はある状態でしたがそのほかは異常なしで腫瘍マーカーも問題なしでした。
癌宣告当時と7年後の血液検査の結果を比べて、数値が大きく違う検査項目を調べてみた
7年間血液検査を受けてきて、ふと「癌と診断された直後の血液検査と現在の数値で違いはどの項目で大きかったのか」と調べてみました。
すると、7年前と現在で数値が大きく違ったのはCRP定量とCA15-3という値でした。CEA精密という数値もありましたが、こちらは7年前1.5から現在1.2と変化の差は大きくはありませんでした。
この二つの数値を表にしました。
検査項目 | 45歳(乳がん宣告時) | 53歳(7年前〜現在) | 基準値 |
CA15-3 | 13 | 4未満(4〜11までばらつき有) | 30以下 |
CRP定量 | 0.08 | 0.02(0.02〜0.03までばらつき有) | 0.3以下 |
CRPとは肝臓が作るタンパク質で体中の炎症があると上昇する数値だそうです。基準値は0.3以下です。
100歳を超える方は血液中の物質、CRPがとても少ないそうです。私は手術後から7年目の今年も、0.02を維持できているので大変嬉しいです。
国立がん研究センターのHPでは、血中CRP濃度とがん全体及び癌の部位別罹患リスク表が掲載されています。
その表を参考に見てみると、乳がんの場合は95%信頼区間と呼ばれている数値は1.07から2.45でした。
私が45歳の時に初めて乳がんの疑いがあると言われて検査を受けた時の血液検査結果では、CRP定量は0.08でした。そして手術後から7年後の今までに測った血液検査では0.02になっていました。
ただし、どちらの値も癌宣告時から現在まで基準値以下です。そしてここ2年はCA15−3は4未満、CRP定量は0.02でずっと同じ数値です。
基準値以下かどうかということよりも、各個人の数値の差で比べるのかもしれないですね。